年齢を重ねると、多くの人が肩こりや腰痛、ひざの痛みなどに悩まされますが、具合が悪いからと体を動かさないでいると、筋肉はどんどん落ちていきます。
自宅でできる簡単なストレッチの方法をお伝えしますので、チャレンジしてみましょう。
適度な運動習慣のある人は、筋肉や体の平衡感覚が維持できるだけでなく、脳内の血流がよくなり、ボケにくくなります。
簡単なストレッチで筋肉を刺激すると、マイカオンというホルモンが分泌されますが、このホルモンは脳の神経細胞を活性化させます。
例えば、誰もが知っているラジオ体操には、ストレッチ効果があるだけでなく、脳を活性化させ、仕事や家事能力を高める作用もあるようです。
高齢化社会を元気に生き抜くために、ラジオ体操など手軽にできる、簡単なストレッチを日課にしてみませんか?
肩、ひざ、腰の痛みの予防や改善のためには、ひとつひとつの部位を、ゆっくりていねいに伸ばすことです。
・肩周辺の筋肉をほぐすには、背筋を伸ばしてイスに座り息をゆっくり吸いながら、両肩を引き上げ、息をゆっくり吐きながら両肩を下ろします。この動作を5回くり返します。
次に両手を頭の後ろで組み、両肘を後ろに引き胸を張ります。ゆっくり戻し、この動作も5回くり返しましょう。
・首の筋肉をほぐすには、背筋を伸ばしてイスに座り、腰に手をあてます。
ゆっくり首を前方に倒し、ゆっくり元に戻し、次は後ろにゆっくり倒し天井を見ます。
この動作を5回くり返してください。
・ひざの不具合は、下半身に筋力をつけることで改善できます。
ひざの痛みの原因の多くは「変形性ひざ関節症」ですが、幾つになっても簡単な筋力トレーニングを続けることで筋肉がつきます。
背筋を伸ばしてイスに座り、片足をゆっくり上げてひざを伸ばし3秒キープし、ゆっくり下ろします。この動作を5回くり返し、もう片方も同じようにくり返します。
・ふくらはぎを鍛えるには、かかとの上げ下げ運動が効果的です。
かかとの上げ下げ運動は、壁の前に立ち壁に両手をつき、ゆっくりとかかとの上げ下げを10回ほどおこないます。
腰痛の予防と改善には、あお向けに寝てひざを軽く曲げ、ゆっくりとひざを抱え、ひざを胸にひきつけ腰を伸ばします。体の固い人は、無理をしない程度におこなってください。
デスクワークやパソコン作業が多い中、肩こりや首こりには年代を問わず悩まされますが、下半身の不具合は中高年に多いようです。
ご紹介した簡単なストレッチと、ウオーキングなどの有酸素運動を組み合わせて、健康な体を維持しましょう。